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〜Since 1989〜 -沼澤尚 x Custom Classic 30th Anniversary-

〜Since 1989〜

-沼澤尚 x Custom Classic 30th Anniversary-

カスタムクラシックが発売された1989年、ちょうど30年前にパールとエンドースメント契約を結んだ沼澤尚氏。カスタムクラシックと共に築き上げてきたパールとの歴史、誰よりも単板メイプルへのこだわりを持っている沼澤氏に、カスタムクラシックの魅力を語っていただいた。

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パールスタッフ(以下:Pearl):沼澤さんとカスタムクラシックの歴史を教えてください。

 

沼澤尚(以下、沼澤):元々レディオキング(スリンガーランド)単板メイプルを有名にしたのはジーン・クルーパですけど、自分が知ったのはやはりジェフ・ポーカロです。ドラムマガジン創刊号の表紙がTOTOの“TURN BACK TOUR”のライブ写真で、そこではっきり5インチ半のヴィンテージ単板メイプルが写ってるんですけど、今でも特に大好きなこのアルバムでのスネアサウンドがレディオキングだったことが判った後に“これがレディオキングなんだ!”と認識したのが最初で...。

 

その後、1983年に自分がアメリカに行ってからは周りにミュージシャンしかいないですから、ありとあらゆるドラムの歴史と情報だらけになって、最終的にジーン・クルーパにヤラれて。ジェフ=パールドラムでしたから、それだけの理由でもちろんパールのドラムセットを手に入れて、メイプルとマホガニーのレディオキングと共に使っていました。そして13CATSのデビューアルバムがリリースされた同じ年の年末に、チキンシャックのアルバムレコーディングとライブのために日本に呼んでもらったその年は、パールが単板メイプルを発表した年でした。

 

Pearl:それがちょうど30年前の1989年ですね。

 

沼澤:そうです。それまでのヴィンテージ単板メイプルはヒビや割れしやすいことからレインフォースメントで補強してあるのが主流でした。ここでパールが成し遂げた偉業が、“レインフォースメント無しでも割れない単板メイプル”をスチームを使用する技術で製作したことです。この時から使い始めた5インチ半と6インチ半のカスタムクラシックは当時の自分の好みでダイキャストリムに交換していました。

 

『今回のこの30周年モデルは、初めて自分がいろいろな仕様を細かくリクエストをさせてもらって生まれたスネアドラムです。』

 

 

Pearl:カスタムクラシック発売から10年毎の節目には、必ず沼澤さんが登場していますね。

 

沼澤:パールと一緒に仕事させてもらうようになった時にちょうど発表されたカスタムクラシックは、もちろん自分にとって初のパールのスネアドラムで、全てにおいて革命的で本当に驚きのサウンドでしたし、30年経った今でも間違いなく一番の使用頻度です。

長年に渡って数えきれないオフィシャル広告で起用して頂いたおかげで築かれた…自分としては光栄以外の何物でもない…自分のパブリックイメージは、パールドラムとカスタムクラシックと共に歩んできた30年と断言することが出来ます。

 

10周年の時にはさらにレトロでマニアをくすぐるアイディアが施されたフランジフープのモデルが出来上がっていて、広告に起用して頂きました。

20周年の時は地球に優しいネイチャーフィニッシュ(薄いラッカー)を広めたいというパールのコンセプトが既にあった上で、色を選んで欲しいとのリクエストから、真っ黒でということでBLACK ON BLACKが誕生しました。

そして今回のこの30周年モデルは一から初めて自分がいろいろな仕様を細かくリクエストをさせてもらって生まれたスネアドラムで、30年前に自分がカスタマイズした感じに近いです。フープをダイキャストに交換して、カバリングを映画“ベニー・グッドマン物語”でのジーン・クルーパと同じホワイトマリンパールに貼り替えてもらったり...。

 

この当時にしか無かったパールとレモのロゴがプリントされたヘッドも、今回の記念にわざわざ同じ物を作って、それをCSコーテッドに印刷してもらってます。

そしてさらに僕のわがままでおそらく一番のこだわりとして見事に実現したのがブラス製スナッピーです。生徒の頃から特にドラムサウンドに興味を持っていた自分の事に気づいていたジョー・ポーカロが、当時強く勧めてくれて使っていた内面当たりブラス製スナッピーは、パールドラムとして初の仕様になりました。

 

ドラムに携わるようになってからこれだけの月日が流れて、その長年の間に経験してきたことが詰まって完結した理想的な1台と言えると思います。

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■1989年当時を彷彿とさせるホワイトマリンパールのカバリングフィニッシュを施し、ビンテージライクなルックスに仕上げている。また、フープには当時の沼澤氏がカスタマイズしていた内容と同じく、トップ/ボトム共にダイカストフープに変更している。

■出荷時に付いている打面ヘッドはジェフ・ポーカロも愛用していたCS Coatedを採用。さらに1989年当時に流通していたデザインも復刻している。

■1989年を再現する上で外せないのが、このブラススナッピー(非売品)。今回の30周年モデルのためだけに製造されたブラススナッピーの煌びやかな音色が、現代の音楽シーンに蘇る。

Custom Classic 30th Anniversary Modelについての詳細はこちらをご参照ください。

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