神奈川フィルハーモニー管弦楽団 打楽器奏者の平尾 信幸氏監修による、
2020年 全日本吹奏楽コンクール課題曲 楽曲別・推奨楽器のご紹介です。
課題曲Ⅰ トイズ・パレード
- 【スネアドラム】
- ①カスタムクラシック CL1455SN/C
②センシトーン・エリート“クラシック” STE14575BRC
③コンサートシリーズ CRPL1450S/C
この曲には、20世紀半ばから世界中に広まり定着してきた、スタンダードなスネアドラムサウンドがお似合い。
安心のカスタムクラシックと、明るいメタルシェルの胴鳴りが心地よい、センシトーンクラシックがお勧め。
- 【バスドラム】
- コンサートシリーズ
PBB3618ST、PBB3618、PBB3216
題名やメロディーから可愛らしいイメージの作品ですが、スーザやアルフォード等に代表される伝統的マーチのスタイルを踏襲しています。コンサートシリーズのシンプルなサウンドが、この曲のマーチらしさを一層引き立てます。すでに大きいサイズの上級機種を所有している中上級者には、あえてPBB3216をお薦め。
【合わせシンバル】
★セイビアン・HH ニューシンフォニック・ミディアムヘヴィ HH-18NSMH
★セイビアン・アーティザン16インチ・ミディアムライト VL-16ASML
【サスペンド・シンバル】
★セイビアン・アーティザンシンフォニック18インチ VL-18AS
★セイビアン・HH18インチ HH-18S
【グロッケンシュピール】
★アダムス・テーブルグロッケンシュピール AD-GD26
【シロフォン】
★アダムス・ソリストシリーズ(4オクターブモデル) AD-XS1HV40
【トライアングル】
★セイビアン・センターハンマードモデル 8インチ SAB-CHTR8
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平尾信幸先生からアドバイス 〜課題曲に挑戦するみなさまへ〜
楽器を選ぶにあたり、その選択肢の多さに戸惑ってしまうという方も多いと思います。このラインナップの多彩さについて考えてみましょう。
楽器に限らず音楽全般に渡り、各時代ごとに流行があったことはご理解いただけると思います。
例えばスネアドラム。小太鼓が中世ヨーロッパの戦場における“情報伝達機器”から、オーケストラで人気の定番楽器に定着した頃、ドイツの職人によって生み出されたクライネトロンメル(ドレスナーと呼ばれるタイプ)が長い間、小太鼓のスタンダードでした。
時を経て、時代は20世紀から21世紀となりました。
音楽のジャンルやスタイルの多様化や化学技術の進歩など、音楽取り巻く環境は飛躍的に進歩してきました。
時代を生き抜いた、多くの作曲家や演奏者と優秀な製作者の情熱と努力と探求心が新しい楽器を次々に生み出してきました。
言ってみれば、現在のパール楽器のラインナップは楽器史の生き証人であり、様々な音のニーズに対応できる証でもあります。
皆さんの好みに加え、作品の楽曲分析や作曲家の経歴から、どんな音をイメージしているか等を想像するのも、楽器選びのひとつのヒントになるのではないでしょうか。