神奈川フィルハーモニー管弦楽団 打楽器奏者の平尾信幸氏監修による、
2020年 全日本吹奏楽コンクール課題曲 楽曲別・推奨楽器のご紹介です。
課題曲Ⅳ 吹奏楽のための「エール・マーチ」
- 【スネアドラム】
- フィルハーモニックメイプル６プライ PHP1450
フィルハーモニック“パンケーキ” PHP1325
美しいメロディに感動的なルーディメンタルドラミング風の小太鼓のリズム…ポイントは胴鳴りを最小限に抑え響き線の音をクリアに出す事ですが、欧米で絶大な人気を誇るフィルハーモニック・メイプル6プライがお勧め。合わせてtrio119小節からの繊細な部分にはフィルハーモニック・パンケーキはいかがでしょうか？おそらく今までに体験した事の無い超タイトな感覚とサウンドをお楽しみいただけると思います。
【合わせシンバル】
- セイビアン・"HHX"シナジーミディアム HHX-18SYM
- セイビアン・アーティザン・エリート VL-18ASEM
- セイビアン・アーティザン・ミディアムライト VL-16ASML
71小節からⒻまでの4小節にポイントをしぼり、演奏しやすさから考えると、HHXシナジーミディアム。個性を重んじるこだわりの上級者にはアーティザン・エリートを、そして小編成バンドにはアーティザン・ミディアムライト16インチをお薦めします。
【バスドラム】
★フィルハーモニック"ST" PBA3218ST または PBA3618ST
【トライアングル】
★セイビアン・シンフォニック・ハンドハンマード SAB-SHT6、SAB-SHT8
【サスペンドシンバル】
★セイビアン・アーティザンシンフォニック VL-18AS
★セイビアン"HH"18インチ HH-18S
【グロッケンシュピール】
★アダムス・テーブルグロッケンシュピール AD-GD26
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平尾信幸先生からアドバイス 〜課題曲に挑戦するみなさまへ〜
楽器を選ぶにあたり、その選択肢の多さに戸惑ってしまうという方も多いと思います。このラインナップの多彩さについて考えてみましょう。
楽器に限らず音楽全般に渡り、各時代ごとに流行があったことはご理解いただけると思います。
例えばスネアドラム。小太鼓が中世ヨーロッパの戦場における“情報伝達機器”から、オーケストラで人気の定番楽器に定着した頃、ドイツの職人によって生み出されたクライネトロンメル（ドレスナーと呼ばれるタイプ）が長い間、小太鼓のスタンダードでした。
時を経て、時代は20世紀から21世紀となりました。
音楽のジャンルやスタイルの多様化や化学技術の進歩など、音楽取り巻く環境は飛躍的に進歩してきました。
時代を生き抜いた、多くの作曲家や演奏者と優秀な製作者の情熱と努力と探求心が新しい楽器を次々に生み出してきました。
言ってみれば、現在のパール楽器のラインナップは楽器史の生き証人であり、様々な音のニーズに対応できる証でもあります。
皆さんの好みに加え、作品の楽曲分析や作曲家の経歴から、どんな音をイメージしているか等を想像するのも、楽器選びのひとつのヒントになるのではないでしょうか。